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最近見かけるパッシブデザインってどんなお家?

家づくりを計画して、いろんな工務店を調べていると「パッシブデザイン」
という言葉を目にすることがありませんか?


なんとなく聞いたことがあるけれど、「実際にどういうもの?」
と詳しく考える機会は少ないかもしれませんね。

実は、このパッシブデザインは、これから家づくりを始める方にとって
とても重要なテーマなんです。
そこで今回は、この「パッシブデザイン」がどんなものなのか
できるだけわかりやすく解説してみたいと思います!

そもそもパッシブデザインってなに?

パッシブデザインな住宅とは、自然エネルギーを最大限に利用して快適な居住環境を作り出す
住宅のことを指します。特に、太陽光や風、熱などを効果的に利用し
エネルギー消費を抑えつつ快適な温度や湿度を保つ工夫がなされています。

パッシブデザインのイメージ.jpg
KKJ2020passive投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, リンクによる

具体的にどういう事?

パッシブデザインとは 次の5つのデザインを、適切に建物に組み込む設計技術です

  1. 断熱
  2. 日射遮蔽
  3. 通風
  4. 昼光利用
  5. 日射熱利用暖房

【断熱】 住まいの保温力を高める基本

一定以上の断熱性能を有することがパッシブデザイン住宅を作るベースとなります。
冬季に少ない熱量で部屋を暖め、熱を逃がさない環境を作る事がパッシブデザイン住宅を作る上で重要になります。 断熱性を高めることで部屋間の温度差が少なくなり体にも優しい住宅になります。

【日射遮蔽】 夏の暑さを防ぐ工夫

日射遮蔽とは太陽の光や熱が建物内部に直接入るのを防ぎ、室内温度の上昇を抑えるための設計手法や工夫です。
特に夏場の強い日差しを遮ることで冷房負荷を軽減し、省エネルギーで快適な住環境を実現する重要な要素です。
※断熱性能(高気密,高断熱)を向上させると、夏場に熱がこもり室内が暑くなることが多く
省エネの為の断熱がかえって、冷房負荷を増やす結果につながります!
それを予防するのが日射遮蔽のデザインです

【通風】 風の力で空気をリフレッシュ

建物の中での風の流れを窓の配置や大きさでコントロールするテクニックです。通風を操作して排熱を効率よく行えると共に 心地良い空間を作るのに非常に大切な要素です。
室内にこもった匂いも排出しやすいので快適性も向上します。
風の道を作り建物を呼吸させることで、エネルギー効率が高く、人にも環境にも優しい暮らしが実現します。

【昼光利用】 自然光で明るい暮らしを

自然光を最大限に活用して昼間に照明を点けなくても室内を明るくし、人工照明の使用を抑える設計手法を指します。
柔らかな自然光をリビングに取り入れると、目に優しく、心地よい室内環境が実現します。
昼光利用で省エネにつながることはもちろん、 自然光には体内時計を整える効果があり、健康的な生活リズムをサポートします。

【日射熱利用暖房】 冬の太陽を味方に

冬の日差しを窓から取り込み、室内の床や壁に蓄えた熱を利用して家全体を暖める方法です。
例えば、南向きの大きな窓や蓄熱性の高い建材を活用することで、暖房器具への依存を減らすことができます。
快適さと省エネを両立する、まさに理想的な設計です。

普段どんなメリットがあるの?

パッシブデザイン住宅は「建てて終わり」ではなく、住んでからの満足感が違います。
例えば、
自然の風が心地よく流れる家でエアコンに頼らない生活を送れる
明るい自然光が家全体に差し込み、電気代を節約できる
など
日々の暮らしに直結するメリットが満載です。

え?その工夫はどの工務店でもやってるんじゃないの?

多くの工務店では、敷地内の間取りや配置を中心に、一般的な設計を行うことが多いです。
一方で、パッシブデザイン住宅では、建物周辺の環境や土地の特性をしっかりと考慮し
設計やシミュレーションを丁寧に行います。たとえば、太陽の動きや風の流れを活かすことで
自然エネルギーを最大限に引き出せるよう工夫します。

パッシブデザイン住宅の設計には時間や専門知識が必要なことから
設計できる工務店は少ないですが得られるメリットは大きいです。


冷暖房費の削減や、季節を問わず快適な室内環境が整うことで
毎日の暮らしがぐっと豊かになります。